umiusi45の日記

このブログはひなんじょです。 ひなんしているときは、ここにいます。

科学万能時代の禁書目録


世の中科学が進めば進むほど、宗教というのは
世の中から切り離され、忘れ去られる物、


と言う幻想があると思う。
たとえば今放送中の深夜アニメ


やその前に作られた「とある科学の禁書目録」などは、
完全に人間を管理する超未来都市が舞台になっている。
当然人間は基本的に科学的に管理されている。

そんな風に、超能力(ニュータイプ若しくはエスパー)と言われていた今まで解明できない物ですら科学的に解明できるようになる
又は超微粒の物質や、逆に宇宙の広大な変移なども科学的に解明できるようになる、
そうすれば、
「宗教なんて所詮麻薬みたいな物」だし
「科学で解明できないことなんて何もない」だろうし、


だもんで、宗教は衰退の一歩をたどるに違いない。。。。。




みんなそう思っていたかもしれない。



何が言いたいかというと、
このニュース
宗教信じ病院行かず、乳児死なせた疑いで両親逮捕 : : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 福岡県警は13日、病気の長男(生後7か月)に医師の治療を受けさせず、死亡させたとして、宗教団体職員の福岡市東区唐原4、高月秀雄容疑者(32)と妻の邦子容疑者(30)を殺人容疑で逮捕した。


 両容疑者は、宗教団体が提唱する「浄霊」という患部に手をかざす行為で、病気を治そうとしていた。容疑を認めているという。

 発表によると、両容疑者は、長男の嘉彦ちゃんが重度のアトピー性皮膚炎にかかっているのに、病院で治療を受けさせず、昨年10月、自宅に寝かせたまま敗血症で死亡させた疑い。

 嘉彦ちゃんは昨年2月に生まれ、2、3か月後にアトピー性皮膚炎を発症。黄色ブドウ球菌などの細菌に感染して気管支肺炎を併発し、敗血症になったという。両容疑者は、宗教団体の教義に従い、手をかざすなどの行為を繰り返していたという。高月容疑者が嘉彦ちゃんが呼吸をしていないことに気づいて119番し、搬送先の病院で死亡が確認された。死亡時の体重は平均の半分の4300グラムしかなかった。


 この宗教団体の本部は福岡市東区にあり、全国に約1万人の信者がいるという。高月容疑者は小学生、邦子容疑者は中学生の時に入信し、両容疑者の親も信者だった。

 高月容疑者は「信仰を重んじて病院へ行かなかった。子供を見殺しにしてしまった」、邦子容疑者は「人間本来の自然治癒力で良くなると信じていた。後悔している」と供述しているという。
(2010年1月14日 読売新聞)


乳児死亡で両親入信の「新健康協会」捜索 - nikkansports.com

 福岡市で昨年10月、低体重でアトピー性皮膚炎の乳児に手かざしによる「浄霊」をし、病院での治療を受けさせずに死なせたとして殺人容疑で父高月秀雄容疑者(32)と母邦子容疑者(30)が逮捕された事件で、福岡県警は14日、2人が入信し、職員として勤務する福岡市東区の宗教団体「新健康協会」総本部を関係先として家宅捜索した。


 県警によると、死亡したのは両容疑者の長男嘉彦ちゃん(当時7カ月)で、両容疑者は「手をかざせば治ると思っていた」と供述。秀雄容疑者は小学生の時から、邦子容疑者も中学時代からの熱心な信者で、両容疑者の親も信者だった。

 ほかの複数の信者も嘉彦ちゃんに手かざしをしていたといい、県警は教義の内容や、死亡までの経緯の把握を進める。

 新健康協会のホームページや捜査関係者によると、同協会は九州をはじめ北海道や関東、関西地方などに支部など70カ所以上の関連施設があり、約1万人の信者がいる。


 一方、保健師らが市の家庭訪問事業で、両容疑者の自宅を2回訪ねながら嘉彦ちゃんと会えず、体重減少などの異常を把握できていなかったことも判明。親が子どもに治療を受けさせない「医療ネグレクト」は身体的虐待と比べ周囲が気付きにくく、ハイリスク家庭の把握には訪問事業が重要な機会で、今後に課題を残した格好だ。

 福岡市によると昨年5月、乳児がいる家庭の育児相談のため民生委員が訪問。邦子容疑者から「赤ちゃんが泣いていて手が離せない」と断られ、嘉彦ちゃんの様子を確認できなかった。同9月には、嘉彦ちゃんが4カ月健診を受けていなかったため保健師が訪問したが留守だった。市の担当者は「結果として見逃してしまったことは残念」としている。(共同) [2010年1月14日11時39分


科学が進めば人間の生活が豊かになり、
色々な謎も解明され、
恐れることなど無く、全てに対して「科学の力」が万能であり、
我々人間の生活には「明るい未来しかない!

はずだったのに。。。。。



現実には、どうだろう?
・謎が解明される  → 新たな謎が現れ、いたちごっこ
・生活が便利になる → それでも「もっと!」と思い、満たされない心
・科学が解決してくれる → テレビやパソコンや冷蔵庫は解決してくれた。でも、一番大事な「自分の心の問題」の解決がおろそかになる



冷蔵庫洗濯機テレビビデオ電子レンジ炊飯器掃除機パソコン携帯。。。。。


大変便利になって、楽になるかと思いきや、逆に仕事がドンドン増えることになったり。
空調が完全に管理されている家でシックハウスで悩まされたり。


アトピー性皮膚炎も、ピックアップされたのはここ20年ぐらいだろうけど、たぶん太古からある病気なのではないでしょうか?
でも、いまは道路もきれいだし、空調も管理されている。だからよけいにアトピー性皮膚炎などの病気が目立つかもしれない。



病気になる、何かに失敗する、と気が弱くなり、何かにすがりつきたくなる。
そう言う時、科学は何かしてくれるのだろうか?


進化論が本物だとした時、
「じゃあ俺は進化の途中なのか、それとも自然淘汰される物なのか?」と自己質問を繰り出す人は少ないだろう。まさか自分がその淘汰されてもかまわない方のカテゴリーにいる人だとは誰も思うまい。
だが、現実問題、「自然淘汰」とは言えまいが、一部の勝ち組とその他大勢の負け組がいる訳で。
そして、その「一部の勝ち組」ですら、心の安住するところがない訳で。


そう言う時、科学は何かしてくれるのだろうか?


「神は死んだ」
残念ながら、それはウソとしか言いようがない。なぜなら、神は人間(生きている者)がいるから存在するのであって、人間がこの地上で生き続けている限り、神も存在する。


たとえ、どんなに科学が進もうとも。



今回の団体や、今話題のホメオパシー、手かざし諸派自己啓発セミナーから端を発した大川隆法のものなど、
みんなが「あやしい」と思っていたとしても、人の流れが絶えないと言うのは、それを受け入れる土壌があるからなのだろう。


一番の土壌は、その宗教と相容れないはずの「科学」を上手く遣い、自分の宗教の弁証法的根拠として「科学」的手法を上手く用いていることだと思う。
だって、幸福の科学だよ!「幸福を科学する」んだ!これはすごい!!


上の新聞記事の事件に出ている団体名は「新健康協会」。
いかにもである。
よけいな物などとらず、「浄霊」だけでなんとかしようと言う「救世教」の流れの団体のようですが*1
この「科学万能の世の中」だからこそ、宗教が科学を上回る
為には何かが必要だったのでしょうか。



科学は、それ自体が宗教である、ということを
そろそろ認めるべき段階に来ているのかもしれない。


かつて「宗教は麻薬である」といっていた共産主義自体が、大きな麻薬の集団感染であったのと同じように。


そして進化論に基づく現代科学と、それを元にした過った宗教観に流されない事が大事なのではないかと。

*1:岡田茂吉云々とありましたので。まあ、あそこの分裂分派はひどいけど