umiusi45の日記

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裏切りのブックオフ(著作権問題その2)


ちょっと前のニュースだが
わたくしめにとっては衝撃的なニュースだった。

ブックオフ「著作者団体に1億円払います」- asahi.com



このことに関して、
ブックオフが開けたパンドラの箱 - Copy & Copyright Diary

ブックオフパンドラの箱を開けてしまったように思う。

ただ、開けてしまったパンドラの箱の底に、「希望」が残っているのだろうか。

わたくしめ自身は
以前から、この辺のことに疑問を持っていた。


自分の過去記事を2つも載っけるのは
気が引けるが、
とりあえず、時系列順で。


01年5月の記事。

 ところで先日、お昼にランチ(定食)を食べながら
週刊少年サンデー(マガジンがなかった)を読んでいたのだけれど、
その中になんかとんでもない意見広告が載っていた。
下手すると見逃してしまうほどあっさりと、
そして密かに見開き一面で掲載されていたその意見広告には、
誰もが知ってる超有名な漫画家から、
俺の知らないけど多分有名な漫画家、
そして誰も知らないだろうと言う漫画家まで連盟で名前を連ねていた。


 で、何が書いてあったかというと、
今のマンガ出版界では漫画家の権利が保護されていないと言う。
なぜなら、漫画本が中古本屋でReSaleされる時に漫画家に対し
権利金が支払われず、
またレンタルのビデオやCDは一回のレンタルで
いくらかのPayBackがあるのだが、
貸本屋や最近流行のマンガ喫茶ではそれもない、と言うのである。


 なんともあさましいかぎり、だと思う。
いい大人のやることじゃないよなぁ。


 古本屋や貸本屋なんてのはそれこそ
手塚治虫の前の時代からあるわけだし、
それを最近の中古ゲームソフト販売訴訟に絡めて、
同等に権利を主張しようと言うのが許せないと思う。
だいたい日本の出版物は
「再販売価格維持制度」があるため、
それこそ高値安定であるのに、
それにあぐらをかいているにもかかわらず
更に権利だけを主張しようと言うのは、
誠に言語道断浅ましい限りだと思う。


 実入りが少ないんだとしたら、
それは出版社との話し合いの上での話であって、
我々読者には全く関係ないわけだし。


まったく、大人げないよなぁ。

続いて、03年10月の記事

実は以前も話題にしたことではあるのだけれど、
本や漫画などの出版物にも貸与権が認められるらしい。
レンタルCDやビデオについている、
著作権料についての例のアレである。


そのことについては以前、
「何という浅ましいこと、(ry)だし。」
と書いた覚えがあるのだけれど、


記事をみると、
昔からの中小貸本屋には当てはめず、
大手レンタルビデオショップなどが行っているサービスに
規制を掛けたいようだ。
そんなことを言っても
昔ながらの貸本屋なんてほとんど無い時代、
規制はほとんどの会社に引っかかるのではないだろうか。


そのうち漫画喫茶で1冊読むだけでも100円取られたりして。
そうなったら漫画喫茶なんか廃業せなならん。
ブックオフもうかうかできんよ。


でもこの記事、日経しか載ってなかった。


↑のid:copyrightさんは、
まぁ、これからカオス状態になって大変だ、
ということをおっしゃっているようだが、


わたくしめは、それよりも
ブックオフが現在の訳分からない
著作権利者がごり押しのような形で作った制度を
追認するような形を取ったのが
どうにも許せない。


現実に法制度としてあるのだから、
それに従うべき、というのかもしれないが、
それ以前に
この法制度自体が本当に誰のための
誰が利益になって誰が不利益になるのか
ということが考えられていないと思う。


ブックオフのような
海外展開をしているぐらいの大企業であるならば
今回の1億円は宣伝費用で賄えるであろう。


しかし、世の中には
ブックオフ以外のセコハン屋さんが星の数ほどあるわけで、
そのほとんどは中小零細企業である。


とすれば、
今回のブックオフの取った行動は
それら零細セコハン企業つぶし、
と取られてもおかしくない行動
であるわけである。



そう考えると、
清水国明のおねえさんと、「社長 島耕作」との間には
何らかの合意(若しくは密約)があった
と受け取られてもしょうがないような何かがあったのではないだろうか?