umiusi45の日記

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信濃毎日新聞[信毎web] リニア 南ア貫通トンネルの工事単価は「最高水準」

 JR東海は1日、松本市内で開いたリニア中央新幹線構想の説明会で、ほぼ直線のCルートの南アルプスを貫く長大トンネル構想について、1キロ当たりの工事費が、国内の山岳トンネルで最も高い水準になる見通しと明らかにした。同様に、技術的にも「最高難度」としている。

 同社は、専門家の委員会の意見も踏まえ「トンネルは10年程度で建設可能」との立場。一方、国内で高速道や新幹線に利用される山岳トンネルでは着工後、異常出水などで工期が延びたり、工事費が膨らむ事例もあり、沿線関係者からは心配する声も出ている。

 同社が6月に示した東京−名古屋間の工事費の試算では、Cルートが5兆1千億円、諏訪・伊那谷回りのBルートは5兆7400億円。昨年公表した地形地質調査の報告書では、南アを貫く長大トンネルは長さ20キロ程度、最も深い地点で地上から約1400メートル下の地中を通るとしている。

 この日の説明会で、JR東海の宇野護執行役員は、地質がもろい部分や、地中の圧力が高くなる深い区間は工事費が膨らむ−と説明。近年の県内の事例で難工事だった国道361号権兵衛トンネル(2006年開通)など山岳トンネル9本と南アの長大トンネルを比較した。

 9本のうち、中央道恵那山トンネル下り線(1975年開通)が最も1キロ当たり工事費が高く、権兵衛トンネルの2倍程度だったが、宇野執行役員は、「南アの長大トンネルの方がさらに高いと踏んでいる」と説明。Bルートのトンネル区間よりも高額になるとした。

 ただ、トンネルの合計の長さはBルートが248キロ、Cルートが232キロでBの方が長く、トンネル区間の工事費の総額は、同程度かCの方が少し多い程度になるとした。

 同社はこの日、需要予測などは説明したが、沿線自治体が求めていた具体的な工事単価は示さなかった。望月孝光・県企画部長は閉会後、「JRからのデータ開示が十分とは思わない」とした。

古来、鉄道の路線は、我田引鉄と揶揄されるように、自分の都合のように左右されてきました。それも国家全体の利害などお構いなしに。
有名な例としては岩手県の「大船渡線」など、政治に翻弄される例は
今までも幾らでもあり、
鉄道マニアとしては本当に悲しい話なんだけど。。。。。。



さて、
そんななかで偶然、
面白い記事を見つけた。


随想 吉祥寺の森から : 東京ー名古屋にリニアモーターカーが必要か?


このひとは、まあマニアではないね。この記事を見ていると分かるよ。
悪意でしか書いていないから。

それでも、同感と思ったのは、冒頭のこの記事。

日本最大の超ドル箱路線、東海道新幹線を持つJR東海。実にJR東海の収益の9割近くが新幹線からもたらされるらしい。だから、彼らは在来線の事など全く歯牙にも掛けず、駅ビル事業とわずかに2,3分到達時間が短くなるだけの新車両開発などにばかり注力し、在来線ほったらかし状態。やる気が全くない


これはまさに、そのとおり。
在来線の東海道本線なんぞ、お荷物に過ぎないので、
かつての長距離列車がバンバン走っていた時代そのままの設備でほかってある。
さらに、お荷物だと思っっているし、面倒くさいし、で、
いわゆる「ブルートレイン」は原則全廃だし
JR東海部分は、夜中に通過するだけなので、あまり意味が無い)
大垣夜行」あらため「ムーンライトながら」は季節臨に格下げだし。

同じ東海道線でも、東京口を抱えるJR東日本とは対応が大違い。
(キャパの違いってのもあるんだろうけどね)



さてさて、そこまでは同感したんだけど、
こっからがトンでも意見が続く。。。。。

JR東海は、クリスマスの25日、東京−名古屋間(約290キロ)で2025年の開業を目指してリニアモーターカーでの中央新幹線を新たに建設する方針を発表。社長の松本正之によれば建設費、車両費総額が約5兆円になると試算されている。

 何とこれを全額自己負担で事業化するという。在来線を放置しているのにどこにその様な巨額の資金があるのだろうか。


在来線を放置しているから、じゃないのwwww


ていうか、銀行って言うのは金を貸すところであって、より確実にリターンが見込まれるのであれば、これほどおいしい投資先はない!わけですね。
東海道新幹線がこれだけ賑わっているならば、同様の路線を作るという計画に、銀行が「おいしい!」と思わなければ、
まあ、銀行マンは明日から辞めるべきだよね。
(それだけの金額を出せるのかどうか、という話は置いといて)

 彼らが言うに、東京−名古屋間の用地取得費を含めた建設費 → 5兆1000億円と試算。

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 5兆円強というが、これは地元負担が前提の途中駅建設費を除いたものに過ぎない。国、地方自治体とも大赤字財政の中、追加負担に耐えられるはずがない。今後の日本は斜陽期に入る。人口は減り、経済も停滞していく。建設にあと5年以内に着手したとしてもそこから完成までに最速でも20年はかかろう。リニアは限りなく一直線に近い軌道しか走行できず、トンネルを掘るだけでとてつもない土木工事の量になる。

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 どこまでがんばっても軽く四半世紀は先の話。それほど先の日本がどうなっているか、今よりも大幅に下降線の国家になっているはずであり、航空旅客がどっと流れ込むとは虫の良い皮算用としか言いようがない。それを25年の債務として返済するという計画は、無理に無理を重ねてさらに嘘を織り交ぜなければありえない。


まず、「国、地方自治体とも大赤字財政の中、追加負担に耐えられるはずがない。」についてですが、
お金は、有るみたいですねwww
埋蔵金やら、なにやら)
問題は優先度の問題です。


現在の東海道新幹線も、東京オリンピックに間に合わせるように造っていたときに、当時の新聞は「こんなもんは日本の万里の長城だ!何の役にも立たない歴史的建造物にすぎない!」と揶揄していましたのを、この著者の年齢なら知っているはず。
ところがどっこい。


しかも、鉄道対飛行機の運輸輸送人員の全てを掻っ攫った「東京-名古屋・京都間」と違い、
(昔は「東京(羽田)-名古屋(小牧)間」にも飛行機は飛んでいましたが、東海道新幹線の開通で、全廃しました)
「東京-大阪・神戸間」は未だ鉄道対飛行機の競争は激しく、いい勝負をしている状態。
これがもし「東京-大阪間」が一時間で結ばれるのならば、飛行時間が一時間でもアクセスを含めれば新幹線と大差が無い飛行機では、とても勝ち目が無い!


(ひょっとしてこの著者は、飛行機会社の回し者?)



「東京-仙台間」だって、「東京-新潟間」だって、飛行機は原則全廃しました。理由は新幹線が走っているからです。
思えば上越新幹線も、走りだしたときは「こんな田中角栄のために作られた新幹線、誰が乗るんだ?一部の新潟県民しか乗らないじゃないか?」と揶揄されていましたね。それがいまや、「日本海経済圏」の一躍を担う、大事な役割を果たしているわけを、
もう忘れちゃったのかしら?



・「リニアは限りなく一直線に近い軌道しか走行できず、」
時速500kmで走るのであれば、人間だって車だって、限りなく直線に走ることになると思うけど。それから、リニア自体はべつにどんな曲線でも走れますよ、速度落とすけど。


・「トンネルを掘るだけでとてつもない土木工事の量になる。」
リニア用のトンネルであれば、新幹線の2/3ぐらいの大きさで済むのでは?だけど、「中央新幹線」用の工事だもんで、現行の新幹線も通る大きさでトンネルは掘ることになるでしょうね。
とてつもない土木工事の量というとても抽象的な言い回し、とっても素敵ですwww


・「それを25年の債務として返済するという計画は、無理に無理を重ねてさらに嘘を織り交ぜなければありえない。」
書き方に悪意があるなあ〜。


上で言った様な事が起きれば、充分すぎると思うけどなあ。

 また、リニアは超高速で移動する列車の場合、まだ安全性、安定運行性に課題が残っている。低速ではなく時速500kmから600kmで疾駆する。長いトンネルが必要となり風を切る騒音も大きくまた、電力消費がたいへん大きい。当然、環境問題も新幹線以上に大きくなっていく。強烈な電磁波、磁場が発生し、それが人体に与える影響も未知数。とりわけ、乳幼児の脳細胞に悪影響などがないかは不明。国土交通省技術評価委員会は実用段階に入ったと強弁するが、とりわけ地震発生時の危険はどう考えても避けきれない。予定地は日本有数の地溝帯、地震多発地帯である。


↑なんか、環境問題と、人体に与える影響と地震の危機管理をゴチャゴチャにして、何を言いたいのかが良く分からないのだけれども、


汽車ポッポ(今風に言うとSL)が日本に輸入された文明開化、
汽車の煤煙から出た火の粉が山林を焼き尽くすのでは!と問題にされ、それが故一部の地域では当時の宿場町や街道筋から全く離れた場所に鉄道の線路が敷かれる様になった、という説は
よくある話。


新幹線でさえ、鷺宮の実験線に皇族が試乗された時には大騒動になりましたね。
「なんであんなものに乗せるんだ!何かあったらどうするんだ!!」
おかげさまで今ではその新幹線に誰もが乗っているわけですが。


環境問題、であるならば、

【参考】リニア新幹線:電力わずか1%の怪 - エンジニアの憂鬱 - Yahoo!ブログ


人体に与える影響に関しては、

  • 携帯電話を肌身離さない人とどちらが影響が無いか、というレベルの話だと思う。
  • 「とりわけ、乳幼児の脳細胞に悪影響などがないかは不明」という、アグネスチャンと同じ、子供を言い訳にすればもはや最強!な論理。今政治の表舞台でゴネまくっている某政治家と同じ論理かと。


地震に関しては、逆にトンネルの方が安全では?
大深度地下なんて、かなり魅力的なはずだけど。



でも、この方の理論はここで終りではない。
これからが本当の修羅場になる。

 それほどまでに新幹線のバイパスが必要だ、というならば、最も簡単ですぐに効果が上がる方法が一つある。それは、「快速ムーンライトながら」のような特急券不要の高速長距離快速列車を昼間に大増発すること。東京駅(それが困難ならば一部は平塚、小田原でも良い)と米原駅までの間でこうした列車を運行すれば、東西南北への重要な要衝の米原駅から先はJR西日本の弾丸列車、新快速が走っており、在来線のレールを高速優等列車が繋いで走ることができる。


 JR東海JR東日本とは別会社であり、その間に官僚主義的な垣根も存在するのでダイヤ編成にあれこれ利害調整、障害が発生するのであれば、JR東海が自社単独で設定できる路線は熱海ー米原、あるいは松田ー米原間の超ロング路線である。松田駅は都心からのアクセスも良好なので、御殿場線から東海道線にそのまま繋がる快速を通すことは他のどの会社とも折衝がいらない。観光路線として必ず人気になろう。複線の線路を剥がしている位であり、レール増設の設備投資も容易でダイヤ編成にも非常にゆとりが残っている。


 このような超長距離路線を大量設定することで東海道新幹線こだま、ひかりの乗客数を3割程度は減らすことができる。青春18切符が売られている時期はとりわけ高い乗客数となろう。必ず東海道新幹線の負担削減について高い効果がある。東海道新幹線の収益は悪化するが、今までがあまりに黒字過ぎたのであって問題にならない。5兆円も借金してリニアを作るより遙かに望ましい。


そんなことやって儲かると、本当に思っているの?
俺より20歳は年上で本当にそう思っているなら、なんという年とった子供なのだろう?


1.こだま号に乗ったことが無いと見た。
東京から名古屋まで、一回でもいいからこだま号に乗ってみればいい。あのガラ空き具合、客の乗っていなさ。
在来線どころか、こだま号ですらそんな状態であるのに、だれが、そんな列車に乗るの?


2.東海道線優等列車は消えた。
わたくしめより20歳は上なんだから、東海道新幹線が走っていた頃は、在来線の東海道本線に、たくさんの急行列車が走っていたのをご存知のはず。
当時の国鉄も、全ての客が新幹線に流れるだなんて思っていなかったのだろうから、東京発の急行や長距離鈍行列車が数多く設定されていたわけですが、現在はごらんの有様。
ギリギリ残っていた東海道本線の急行「東海」は特急になりましたが、既に廃止されました。
京口東海道本線昼行列車で残っているのは特急「踊り子」だけになりました。


3.なんで御殿場線
御殿場線の線路が単線になった理由をご存じないのかしら?
これを語りだすと長いので、御殿場線に関しては宮脇俊三氏の「時刻表ひとり旅」あたりを参照してくださいな。

時刻表ひとり旅 (1981年) (講談社現代新書)

時刻表ひとり旅 (1981年) (講談社現代新書)


4.18切符は、本当はもう売りたくない!
5枚切り離し式だったのが、スタンプカード方式に変わった時点で気づいて欲しいところですが、国鉄がしょうがなく始めた切符、本当はなくしたくてしょうがない切符第一号の18切符をそこまで評価されるのは素晴らしいのですが、そのための増資はまず考えにくいですね。
付加価値が無いものを、どうして「民間企業」が積極的に販売しなければいけないのでしょう
(「民間企業」にしたのは国民ですよね)


5.「東海道新幹線こだま、ひかりの乗客数を3割程度は減らすことができる。」
トヨタカンバン方式が大流行中の昨今、サラリーマンがそんなゆっくりしたことします?だとしたら一般の旅行客頼みですね。いま「18切符でいける○○」とかいう雑誌が流行ですもんね。

週末はいいかもしれませんね。平日はどうしましょう?

「高速千円」と同じで休日頼みであれば、採算は難しいでしょうね(「高速千円」みたいに、誰かが補助金を出してくれればいいでしょうけど)

 また、私は大学院時代、曽根教授の講義で教わったが、東海道新幹線熱海駅ボトルネックになっている。熱海駅の追い越しホーム、レールなどの新造、改良が急務でありこれがあればかなり目に見えて改良されたダイヤの編成が可能になろう。また、東京ー新横浜駅の間は市街地を通るので騒音防止ときついカーブを曲がりきるため運行時速を100−150km程度に抑制している。騒音を防止するために新幹線レールの左右をやや内側に湾曲した防音壁で囲み、速度を上げる試みを為しても良い。


熱海駅に関しては、この人が言う前にみんなが思っていること。
それが出来れば40年前にとっくにやっている!出来ない理由を考えたことがあるのかしら?


「速度を上げる試みを為しても良い。」って、なんでそこで実験しなきゃいけないのかしら?
「新幹線熱田訴訟」をおぼえているのかしら?

 いずれにせよ、リニアは全く不必要である。また、莫大な無駄金公共投資を行い、在来線をますます軽視し、著しい環境破壊を進めるようでは鉄道会社の資格はない。


もの凄い言い切り、ありがとうございました。
環境破壊と在来線の軽視を同じ目線で語るなど、かなり素敵!
在来線軽視を語るのなら、昨今の整備新幹線平行在来線の廃止の問題はどう思っているのか、一回聞いて見たいですね。あっちの方がもの凄く罪な気がしますけどね、わたくしにとっては。だって「廃止」しちゃうんですよ!
在来線の東海道本線が儲かっている幻想をお持ちかもしれませんが、そこいら辺も先ほどの宮脇俊三氏の「時刻表ひとり旅」あたりを参照してくださいな。
驚愕の事実が押し寄せてきますよ。




わたくしめは貴殿とは違う目線でリニアはいらないと思っていますよ。


現行の東海道新幹線のバイパスは、絶対に必要です。
東海道新幹線開業後20年ほどしてできた東北・上越新幹線のような、完成された技術でなく、在来線の技術+αで出来た東海道新幹線は、270km/hの時点で初期設定の限界を超えています。カーブもそうですが、線路床の技術や関ヶ原の耐雪技術なども、今考えれば一世紀前の技術のようなものです。
以前は東海道新幹線の「若返り工事」などといったものも行っていましたが、そんな小手先の技術では本来は間に合わず、半年から2年ぐらい運行を休止して全とっかえの工事をすべきでしょう。


また、きたるべく「東海・東南海・南海大地震」に関しては、はっきり言ってちゃんと対策は取れていませんし、↑上記の通り「一世紀前の技術」ではいつ倒壊してもおかしくない、といってしまってもいいと思います。
新潟県地震の時に「とき」がただの脱線だけで済んだのは、今の技術で作られた新幹線だからだと思います。


ということで、「中央新幹線」は絶対に、明日でも必要だと思います。それも、リニアという未知の技術ではなく、現行の新幹線の改良版(FASTECH 360のような車両)で、400km/hで目指すべき、と思いますよ。


でも、それだと面白みが無いかな?


過剰流動性と不況|堀江貴文オフィシャルブログ

人々の生活水準を豊かにしているのは、技術革新だと私は思う。以前に働かなくてもいいんじゃないか?というエントリを書いたとおり、多くの人は働かなくても豊かに生きていけるようになっている。それをこねくり回して、無駄を作っているから働かなければいけなくなっているだけで、シンプルな仕組みにすれば、多くの人は遊んで暮らしていけるはずだ。


大事なのは技術革新とそれが目指すフロンティアの夢を語ることだと思うのだ。
夢には人々は惜しみなくお金を投下するだろう。消費は活発化するはずだ。


どうだろうか?例えば東京と名古屋の間にリニアモーターカーが走ったら?一度は乗ってみたいと思わないか?木星の大赤班を見られる宇宙ツアーに100万円で参加できるとしたら?お金をためて一度はいってみたいと思わないか?


そういった技術革新を馬鹿にするんじゃなくてさ、応援することが大事だと思うんだよな。


不況だ不況だって、金をケチって、格差だ格差だといっててもみんな貧乏になるだけさ。